日々の泡沫

カテゴリ:歌撰集( 2 )

31文字



白露の色はひとつをいかにして
              秋のこのはをちぢにそむらむ

                       - 古今和歌集 としゆきの朝臣-


たったの31文字で
どぅっと広がる
風景

ひとつ と ちぢ

対比や
白露 が そめる
という
言いえて妙な表現

いちいち感動

都会のど真ん中で
としゆきのあさおみのしらつゆのそのひとしずくに撃たれる
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by hibinoutakata | 2008-10-02 22:47 | 歌撰集



木のまよりもりくる月の影見れば
                心づくしの秋は来にけり

              ― 「古今和歌集」 よみ人しらず ―


すっかり秋めいて参りました

むしろ、寒い

いきなり冬?
と小首を傾げてしまうような
今日この頃です

古本屋さんでふと目に留まり
100円で手に入れた古今和歌集
これが思いの外、おもしろい

いい歌がとてもとてもたくさんあります

そりゃぁ、テレビも無駄な光も無い時代
花や木や風や雲や月や自然の光や鳥や人間から
感じる力は現代の人間よりも研ぎ澄まされていたんじゃないかなぁ

とか

男と女の考えることとか恋愛観なんてものは
昔も今もおおかた変わってないんだなぁ

とか

考えながら読んでいるとぷぷっとおかしくなって
バスの中でひとりにやけている自分に気づき

おっといけない
と表情を引き締めます

特に
よみ人しらずの歌の中に
秀作・・・というか個人的にピピっとくるものが多かったり

昔授業で習ったことのある歌も
ちらほら出てきてなんだか不思議な感触もあったり

しかもこの窪田章一郎さん校注の本は
いい具合にピンポイントで注釈を入れてくれているので
ある程度理解しながらすいすい読みすすめられます

いやはや、いい出逢いでした

在りし日に必死で覚えた古典文法
受験勉強がこんなところで役に立つとは

物思いに耽る暇もない毎日だけれど
自然にでも触れ
心づくしの秋を満喫したい
満喫しなきゃなぁ
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by hibinoutakata | 2008-10-01 23:34 | 歌撰集