脳と仮想
本屋で何気なく手に取った
図らずも
おもしろい
おもしろすぎる
引き込まれて読んでいる
―
ある体験から心に傷を受ける、
ということを別の言葉で言い換えれば、
その体験によって生じた脳の中の神経細胞の活動によって、
脳が大規模な再編成を余儀なくされるということである。
(中略)
すぐれた芸術作品との出逢いが脳に与える作用も、
上のような身体の再組織化、再編成のプロセスと似ている。
受ける感動の深さ、大きさが、その作品に接することが
きっかけになって始まった能の再編成の
プロセスの深さ、大きさの指標になる。
(中略)
強烈な印象を残す体験を受けての再構成は、
意識のコントロールできるプロセスとして
起こるわけではない。
だからこそ、その再編成の結果生じたものに、
自分でも驚かされることがある。
そのような再編成の結果新しいものが生み出されるプロセスを、人は創造と呼ぶ。
素晴らしい経験をすると、自らもそのような何かを生み出したくなる。
適当な形で心が(脳が)傷つけられることで、その治癒の過程としての創造のプロセスが始まる。
脳は傷つけられることがなければ、創造することもできないのである。
~ 茂木健一郎著 「脳と仮想」より ~
―
すべてを納得しながら読み
うーむと唸ってしまった
すごい
そして、無性に傷つけられたくなった
この貧弱な脳を
そんな伏線があってかどうかは
いざ知らず
昨日の帰りに無性に本屋さんに行きたくなり
目的もなく背表紙サーフィンをしていたところ
目に留まった
「智恵子抄」
衝動買いしてしまうのは
彼是これで3冊目
でもそれは
1冊目の「智恵子抄」
とも
2冊目の「智恵子抄」
とも
まるで違った
まるで違った
詩は生きものだ
そして私も
私の脳も
by hibinoutakata
| 2008-03-05 22:00
| 好